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【特集】デジタル化で農業を新時代へ  農業DX

JAえちご中越の挑戦

デジタル化で農業を新時代へ

農業DX

 

 

「令和の米騒動」とも呼ばれる、米の品薄状態が世間を騒がせた今年8月。

お米をいつでも食べられるという〝当たり前の幸せ〟を再認識した人も多いのではないでしょうか?

私たちの「食」を支える「農業」は、近年さまざまな課題に直面しています。

持続可能な地域農業の実現と、安心な食卓のため、JAえちご中越は今、挑戦しています。

 

DXとは

デジタル技術を駆使して事業やサービスの変革、業務効率化を目指すデジタルトランスフォーメーション(DX)。

人手不足が深刻化する農業・農村やJA事業でも、DXを模索する動きが活発化しています。

 

<地域農業が抱える課題>

❶ 高齢化

県内では、基幹的農業従事者(2020年時点)の内、65歳以上を占める割合が75%以上を記録。

 (2020年農林業センサスより)

❷ 担い手不足

高齢化などを理由とした離農が急速に進み、農地の受け手が不足。

特に、未来の農業を支える若年層で、就農者の不足が続いています。

❸ 異常気象

異常気象による高温や渇水の影響を受け、品質を大きく落とす年も…

 

JAえちご中越   DX推進チーム発足!

 

地域農業の課題をデジタル技術で解決すべく、JA営農経済部では令和6年2月に「DX推進チーム」を立ち上げました。

職員のデジタル技術習得と地域への展開のために、営農経済部の有志が集結。

JAが蓄積してきたデータと組み合わせて農業者へ提供できるよう、実証試験に奮闘しています。

 

\水田で実証中!/

取り組み その① 省力化・生産性向上  

ザルビオフィールドマネージャー

自動更新の衛星画像データから、圃場の状況をリアルタイムで解析し、地図データに変換できます。

施肥や収穫など、さまざまな作業のタイミングをお知らせしてくれるので、稲作の心強い味方です!

圃場の見回り回数を減らすことができ、省力化につながります。

 

スマホでラクラク確認♪ 生育予測で安心

今までは…

圃場が広範囲だと見回りの移動だけで大変…

これなら!

スマートフォンやタブレット端末を使って稲の生育状況を確認できるので、遠い圃場もラクラク♪

病害リスクは予測してお知らせしてくれるから安心。

 

作業適期の通知でベストなタイミングで作業

今までは…

施肥や収穫など、主要な作業のタイミングは自ら判断。

圃場や稲の状態、天気予報の確認には長年の経験が欠かせませんでした。

これなら!

作業適期はAIが予測し、お知らせ!

蓄積したデータや天候から予測し、施肥や収穫のベストなタイミングを教えてくれます。

 

生育ムラの可視化で収量・収益性もアップ⤴

同じ圃場の中でも、地力や日照の差などの違いで、稲の生育にムラができてしまうことが…。

ザルビオは生育状況を可視化し、施肥量を適正にできるので、生育の均一化が可能に!

肥料使用量の削減にもつながり、コストダウンをサポート!

今までは…

圃場毎に生育状況を確認し、施肥量を計算していた。

均一に撒いてしまうと、過剰生育につながることも…

これなら!

生育の傾向を、過去15年分の衛星データからAIが自動で分析し、地力を推定した「地力マップ」で圃場内の生育ムラを確認できます。

施肥量も自動計算!「ここは多く、ここは少なく」と施肥量が明確に分かるので、コントロールしやすくなります。

 

\今冬、果実出荷に稼働試験を実施!/

取り組み その② コスト削減

集出荷システム

 

事務作業を大幅時短

紙の伝票を使用している市場への出荷報告をデジタル化!

手書き作業がなくなり、集出荷作業の負担軽減に!

今までは…

出荷されてから市場に報告をするまで、規格ごとに箱を数えたり、伝票を記入したりという作業があり、人手も時間もかかっていた。

これなら!

出荷後に、箱のQ R コードを読み込んで送信するだけ。

人手と時間を大幅に削減!

出荷先連絡完了までの時間が短縮できるから、物流課題の改善にも貢献!

 

デジタル技術の良さが分かっても、導入するにはコストがかかる…
\そんなお悩みをJAがサポートします!/

取り組み その③スマート農業導入コストをサポート!

地域農業応援積立金事業

スマート農業導入支援事業

ロボット・AI・ICT等の技術を活用して、省力化、高品質生産を図るスマート農業技術の導入費用の一部を助成します。

園芸品目生産拡大支援事業

園芸品目の生産拡大や、新たに取り組む農業者でJAを通じた出荷が見込める農業者に対し、その取り組みに必要となる機械・設備導入費用の一部を助成します。

 

 

JAは、新たなデジタル技術が次々と誕生していく中で、生産者や現場にとって何が最適か引き続き慎重に検証を重ねてまいります。

まずは生産者にデジタル技術の考えやDXが浸透するよう説明やPRを行っていき、農業の明るい未来へ向けて協力しながら取り組んでまいります。

この特集が掲載されている
「ぎゅっと中越」
ぎゅっと中越 2024年11月号 vol.22 ダウンロード(PDF 11 MB)
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